全人的医療について
総合的アプローチ(全人的医療)
メディカルパレットは歯や口腔内の症状を疾患のみにとらわれないで、人の生物学的側面や心理や社会的側面なども含め、全体を幅広く考慮し、患者さんを全体としてとらえ、生活習慣、行動、癖、心理・社会的要因、自律神経系との関係などを考えた歯科医療です。
普通の歯科治療なのにどうもすっきりしない、入れ歯が合わない、舌がヒリヒリする、あごが痛い、噛み合わせが悪くなった、口臭が気になる、不安で歯科治療が受けられないなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
メディカルパレットの治療
一般歯科治療
「全人的歯科医療」など言われると、自分とは関係ない、すごい症状の人の事でしょう?と思われるかもしれません。ところがそんなすごい症状ばかりに対応するのが全人的歯科医療ではありません。
ちょっとした・・・・
実は一般歯科治療こそ全人的歯科医療の本領発揮なのです。
むし歯や歯周病は日常的な事だと考えているので、長引いたり、違和感があってもついそのままにしてしまう事があります。
日常の中でちょっとすっきりしない、歯が浮いた感じがする、いつもではないけど少し顎が痛い感じ・・。また、噛むと歯が痛い感じがするけどむし歯ではないと言われる。噛みあわせを調整してもらったけど・・やっぱりしっくりしない。根の治療がすっきり終わらず長引いている。
実はこういったことは、行動や癖、気づかない程度の
自律神経系のバランスの悪さから起きている事があります。
]そのままちょっとした・・で終わる事もありますが、だんだんと症状がひどくなり、悪化してくることもあります。
そんな時、患者さんを全体としてみる総合的アプローチを行います。当クリニックではMPDCトレーニングという自律神経系を考慮した、筋のバランスの悪さに対応させたトレーニングを行っています、これにより歯の治療だけではすっきりしなかった症状が、より改善することが多くあります。
気が付きにくい日常のちょっとした自律神経系の緊張、行動、癖これらに対応していくのも全人的歯科医療です。
入れ歯が合わない
合わない入れ歯が気になるのは当然です。
何回作り直しても合わず、大変苦労されておられる方、実はここでも「脳の誤作動・癖・」などがおきていることがあります。
気づかずに歯や顎周りの筋肉に力が入ってしまっている方のなんと多いことでしょう。
入れ歯を何回も作り直す前に、診査を行い、トレーニングをしますと、入れ歯を作りなおさなくても、症状が改善することがあります。また、作り直したほうが良い方もスムーズに作り直しができます。
こんな風に、ちょっとした違和感の方、入れ歯の治療も、すべてが総合的アプローチ・全人的歯科医療です。
患者さんとのコミュニケーション、カウンセリング、インフォームドコンセント
こんな風に書くと大げさに聞こえますが、患者さんとの会話はとても重要なことです。そして当オフィスのスタッフは、患者さんとの何気ない会話の中にも大事なことを見落とさないように注意を払っています。必要な治療は、患者さんにご理解いただけるようにご説明し、お話ししていきます。
心療歯科(歯科心身症)、全人的医療
近頃、噛み合わせがおかしい、あるいは虫歯ではないのに痛い、何でもなく見えるのに舌が痛い、口臭が気になって仕方がないなど、歯を含めた顎や顔などの痛みや違和感,異常感を訴える患者さん達がいらっしゃいます。
症状は落ち込みや不安、めまいに頭痛など気分や歯以外の全身に及ぶこともあります。通常の歯科治療では改善しにくく、逆に悪化したりすることが多いので、治療が進まず、「気のせい」「悪いところはない」「治療対象ではない」などで、精神科や心療内科に行くようにと言われることもあります。
現在はこのような患者さんの存在も知られるようになり「心身相関」「心身症・歯科心身症」、「歯が原因ではない痛み」について書かれることもあるようになりました。
ストレス・・、心因性・・?
ここで注意していただきたいのは、歯科心身症、心療歯科と言いますと、心理的なもの、精神病理のみが関係していると思われがちなことです。「ストレス」「心因性・・」という言葉が広まったために起きたことかも知れません。
心と身体は切り離せない関係であり、ストレスや感情が免疫機能、内分泌系、自律神経系などの身体の機能と密接に関係していることは科学的に分かっています。人は社会的動物ですので、家庭・職場・学校などの人間関係から大きな影響を受けますから、こういったことがうまく行かない、辛い、などがあれば気持ちは落ち込み、身体症状は出現します。
しかし、心理・社会的要因・感情やストレスは症状発症の大きな要因にはなりますが、それだけではなく(繰り返しますが)自律神経系、行動、日常生活、筋肉の使い方や癖、免疫系など多くのものが関係しており、それらの絡み合いで発症します、要因は多因子なのです。
「ストレス・・」「心因性・・」だけが原因で不調を招くといったそんな単純なものではありません。多くの因子が関わりあって起こっているものですので、どれか一つだけに焦点を当てる、あるいは、そこだけを取り出して診ていくというのでは解決にはなりにくいという事が多くあります。
行動や癖の影響
また、精神的な問題があるから歯や身体に不調が出るとは限りません。
歯を含め、身体的に異常感があれば、落ち込んだり、不安になるのは当然の事です。
そして、歯や舌などの口腔に痛みや異常感を感じれば、当然気になりますので、人は意識的にも無意識的にもいろいろなことをしてしまいます。
舌で気になるところを触る、噛んで確認する、指で触る、よくあることです。ところが、こういった行動や癖が、「歯が原因でない歯の痛み」や「噛み合せの異常感」の悪化の重要な要因になることは、一般の方はもちろん歯科医師にもあまり知られていません。そして、このような癖がついてしまうと一般的な歯科治療だけでは改善が難しくなります。
当オフィスでは、自律神経系(交感神経・副交感神経)の働きを考えたトレーニングを考案し、必要な方には実施していただいています。そして、心理的要因があるときはそれに対応し、無理に噛みあわせだけを治すのではなく、必要な歯科治療をきちんと行っていきます。
MPDCトレーニング
当オフィスの治療方針である「全人的歯科医療」の本質である、その患者さんを総合的に考え、歯の症状や口腔を含めた顎顔面の治療に用いる当オフィスでシステム化したトレーニングです。
このトレーニングは、下顎が骨では結合しておらず、靭帯と筋肉でぶら下がっているという人間の解剖学的特徴と、緊張すると筋肉にも力が入ってしまうという自律神経系の特徴を考え作られています。
顎は筋肉で支えられ動いているために、自分で気づかないうちに、顎の動きに癖がついていることがあります。例えば、気づかずに首を少し傾ける癖がついてしまい、真っ直ぐにすると変な感じがする方がいらっしゃるかと思います。顎も同じで、ご自分が考えているような動きをしていないことがあるのです。中々自分では気づきませんし、気づいても癖を取るには工夫が要ります。MPDCトレーニングはこれを調整していき、歯やお口の異常感で歯科治療が難しいと言われている患者さんでも歯科治療が出来るようになってきます。
こんな患者様がおられました
例えば、患者様の中にはご家族との問題で、自律神経の交感神経が常に緊張状態にあり、自律神経は気持ちと身体を支配していますので、筋症状が出てしまい、顎の筋肉に力が入ってしまっている方がおられました。ご家族の事を考えると力が入ってしまい、大きな力ではないので気づかずに癖になってしまっていました。その結果、顎の動きが悪くなり、噛み合せも悪く感じてしまい、実際に噛みにくくなったり、痛みが出てしまったのです。
それらの症状は気のせいではありません、バランスが悪くなった場合は実際に痛みや違和感が出現します。そこで私たちは、筋に対し診査を行いました。 やはり筋肉のバランスが悪かったので、まずは
MPDCトレーニング(I~VII)を行っていきました。
どの筋肉に力が入ってしまっているかでトレーニングにも種類があります。トレーニングだけで改善していただける方も多いですが、この患者さんはご家族の問題を抱えておられたので、トレーニングで改善しても、自宅でまた緊張してしまうという「自転車操業的な状態」になっておられましたので、並行して心理療法でご家族の問題を話し合っていったところ、癖の是正、筋症状の改善が大きく進み、歯の治療もスムーズに終了いたしました。
症状は、多くの因子が関わりあった「多因子」で起こっているものですので、どれか一つだけに焦点を当てる、あるいは、そこだけを取り出して診ていくというのでは解決にはなりにくいという例としてあげました。
気軽にお越しください
メディカルパレットデンタルオフィスでは一般歯科治療はもちろんの事、ストレスや環境、気づかないその方の癖や特徴などが関与している場合の歯科治療にも対応しています。
気軽にご相談ください。